キラキラ輝くダイヤモンド、愛しの恋人と交換した結婚指輪。そんなジュエリーが、犯罪現場を解決する重要な役割を果たしています。

今回はジュエリーの美しい側面とは裏腹の、犯罪とジュエリーの関係性に着目して、こんなお話し、あんなお話し、想像もしたくない事件現場で大きな手掛かりとなるジュエリーの有能性についてご紹介したいと思います。

あなたのジュエリー、宝石が、事件を解決するカギになる?

日本にいて、普通の仕事、普通の金銭感覚で生活をしている方なら、そこまで強盗にジュエリーを盗まれることはないと思います。

宝石、絵画に彫刻、これらの贅沢品は、影で蠢く犯罪者たちの、恰好の獲物になる訳ですが、実は盗まれた金品が事件解決のポイントになってくるのです。

Case Closed?事件解決を導くジュエリー達

2016年にリアリティースターのキムカーダシアンが、パリで強盗に襲撃され、絶体絶命の危機に陥ったことは世界を驚愕させました。
セレブライフをひけらかしてナンボの商売をしている訳ですから、強盗に狙われても、もはや世間はあまり同情は出来ませんが。

さて彼女が盗まれたジュエリーは、散々自慢したであろう4.5億円にも及ぶダイヤモンドの婚約指輪以外に、トータル10億円以上の被害を被ったそう。

通常盗まれたジュエリー、特に盗品ダイヤの場合、レーザーで刻印されたコードナンバーなどが記載されており、もし市場に出ようものなら、それこそダイヤの情報から足がつきお縄頂戴になってしまいます。特に有名人が購入するような、カラット数が大きく、なおかつ質も素晴らしいダイヤモンドならばなおさらです。

今回のケースは、強盗がセレブ専門に組織されたプロの犯行がゆえに、金属は溶かされ、ダイヤモンドは復刻を消されて、さらに細かくカットされてしまったことが予想されます。可愛そうなキムではありますが(命が助かっただけラッキーと捉えましょうか)、世界のダイヤモンド市場の源と言われるベルギーのアントワープは、特にこのような強奪されたダイヤモンドが阿吽の呼吸で売買される街として、知られているのです。

盗難ダイヤモンドに限らず、イニシャルや名前が入った結婚指輪から被害者の身元が判明することも多いですし、時を刻むのを辞めた腕時計からも事件や災害が起こった大まかな時間を推測することも出来ます。

煌めく宝石の美しさや、モードを追ったジュエリーの華やかさばかりにスポットライトが当たりがちですが、このように事件現場で然りとジュエリーが捜査に活用されているとは、驚きですね!

犯罪学とジュエリー

私達が犯罪に巻き込まれた場合、ジュエリーという言葉を述べない証人が、犯人を導き出すことも少なくありません。

犯罪学とジュエリー、全く縁がないように見えて、密接に関わりあう両者の関連性を、今一度専門分野と照らし合わせていきたいと思います。

死人に口なし?法医学とジュエリーの関係

時代は流れても、ハリケーンや大地震などの大規模自然災害、または飛行機事故などで、多くの人々が帰らぬ人となっている事実。こんな背景を舞台に、昨今注目されている専門分野があります。

それはズバリ法医学です。しかし法医学と言ってもバリバリの医学的見地のものでも、歯形から犠牲者を割り当てるのではなく、ジュエリー犯罪科学なる光物に特化した法医学のことを指します。

例えばイギリスでは、法医学に定評があるDundee University では、ジュエリー犯罪科学の大学院課程で、その専門家の卵を育成してます。

ジュエリーと一言で言っても、それぞれに施された彫金やイニシャル、宝石の種類、そしてホールマークなど、そこから導き出される方程式は警察関係者があっと驚く程の情報量を誇るのです。

ジュエリーに魅了されてきた人類の歴史、そしてなぜそのジュエリーを彼らは身に着けていたのか?体の一部からは判断できないことを、ジュエリーを通じて情報の断片集めをする。それはまるで、犠牲者の謎を解く不思議なトリックのように思えてしまいます。

まだまだジュエリー犯罪化学は、ジュエリー産業においても発展途上の分野ではありますが、実際2015年のジャーマンウイング墜落事故や、2013年のナミビアにおけるモザンビークエア墜落事故等で多大な功績を納めています。

犯罪解決に焦点を置いたプログラムin GIA

ジュエリー泥棒米国宝石学会通称GIAでは、アメリカや諸外国で活躍する犯罪捜査官向けに宝石学の短期集中コースを開講しています。こちらは主にアメリカに流れてくる盗品ダイヤモンドやジュエリーを保護することを目的に開講されているので、私達一般人の参加は出来ません。(残念!)

特に最近の宝石犯罪者と呼ばれる盗人は、その綿密な実行計画だけでなく、宝石学に関するありとあらゆる知識に精通しています。富と財産の象徴である宝石やジュエリーの盗難が爆発的に増えているにも関わらず、犯罪捜査官の宝石学に関する知識が追いついていないのです。

多くの盗難ダイヤモンドはアメリカに渡り、そしてGIAにそれらがもたらされる事実、そして盗難ジュエリーに関するデーターが豊富なことからも、将来に起こるべく宝石犯罪を減らす要となっていることは言うまでもありません。

貴女を守るのは自分自身!?オススメの防犯ジュエリー厳選2選

防犯ブザーに護身用スプレーは一般的になってきましたが、数年前からにわかに流行り始めたのが防犯ジュエリー。この手のジュエリーは流行しては直ぐに廃れる傾向が高い為、2018年現在も防犯ジュエリーとして販売されているものは決して多くはありません。

アマゾンに楽天でサクッと購入出来るほど普及はしていませんが、気になる貴女は是非防犯グッズの一つとして身に着けてみてはいかがでしょうか?

セキュリティー対策ジュエリー「ProdiglO」
セキュリティー対策ジュエリー「ProdiglO」
参照:http://www.wearableitalia.com/limited

ProdiglO(Wearble Italia社製)

スマートでありながら重工なデザインのブレスレット。それはイタリア人ジュエリーデザイナー、Roberto Ferlitoによってデザインされました。

ProdiglOと名付けられたブレスレットは、「Fluid 」、「Plus 」、「Contrarié」の3種類が用意され、それぞれイタリア人職人たちによるハンドメイドジュエリーとして制作されます。これらのブレスレットはもちろん本物のシルバー、ゴールドもしくはルテニウムという本物指向のメタルから作られるので、エクスクルージブにあなたの腕元を飾ります。

こちらのProdiglOは、アプリと紐づけすることにより、デトックス・健康維持目的で、カロリー計算、万歩計にワークアウトを徹底管理することも可能です。勿論防犯ジュエリーとしての機能も抜かりなく完備され、緊急ボタンを押すことで、あなたの居場所を知らせそして緊急用SMSを送信出来るので、ゴージャスな防犯ジュエリー購入を検討している方にこそおすすめいたします。

健康維持と防犯対策を一つで担う優秀過ぎるイタリアンジュエリーProgiglOは、2018年中に発表される見通しです。なお値段に関しては5~10万円程度だと予想されます。

参考 http://www.wearableitalia.com/limited

Atena (ROAR社製)

「私は大丈夫!」と思っても、暗い夜道や人通りが少ない時間帯は要注意!ここでご紹介する「Atena」はザ・ジュエリーとおぼしきスタイルではありませんが、スタイリッシュでモダンなデザインが女性受けする防犯アクセサリーです。

スマホのアプリと、Bluetoothによって紐づけされた「Atena」を、危険が近づいた時にポチッと押すだけで、95デシベルもの大音量のアラームが響き渡り、そして緊急連絡先に指定してある人物にメッセージと共に居場所を送信!

ブザーを鳴らしたくない時は、3回素早くボタンを連打するだけで、緊急連絡のみを発信することも可能です。

南米を旅行した際に危険な目にあった!という血なまぐさい経験からアイデアが生まれ、クラウドファンティングスによって開発資金を集め開発されただけあり、特に自己防衛に手抜かりがないアメリカ女性達の必須アイテムになっています。

気になるお値段は129ドルと経済的なプライスなので、プレゼントにも喜ばれますね!

参考 https://roarforgood.com/collections/products

まとめ

いかがでしたか?たかがジュエリー、されどジュエリー、身に着けて優美なキラキラを楽しむだけがジュエリーではないんですね!

事件に巻き込まれてしまったら……なんて考えたくはないですが、あなたが身に着けているダイヤモンドに結婚指輪、はたまた腕時計が大きな犯罪解決の糸口になるかもしれないのです。

日本ではまだまだ知られていない犯罪とジュエリーの深い関連性、さてあなたは自身の安全を守る為に今日から何をしますか?