ユダヤ人と聞くと何かと心がザワツクのは私だけではないはず。神の民、ユダヤ人は世界を影で操るイルミナティとの関係を指摘されたり、失われた12氏族が日本人だと言われたり……そんな知的好奇心の扉をくすぐるユダヤ人が、実はダイヤモンドと大きな関係を持っていたのです!

ユダヤとダイヤの不思議な関係

ユダヤ人がダイヤの真価を見出した!?

ユダヤ人と中国人は結局どこの大陸にもワンサカいるものなんです。大なり小なりのコミュニティを形成しては、その一族とつるんで生きていく。この構図は世界共通でありながら、またお金持ちが多いことでも共通しています。中国人はゴールドに翡翠を愛でますが、ユダヤ人は太古の昔からダイヤモンドに目をつけていたことは意外に知られていません。

例えば欧州の歴史の中でも誰もがしたがらない3kみたいな仕事は、やっぱり外国人労働者が担うのが自然の構図。その中でもダイヤモンド産業に従事していたのが、他でもないユダヤ人でした。固くて加工しにくい、綺麗なカットが出来ないから売れないダイヤ……しかしその潜在的価値を見抜いたのが、後にも先にもユダヤ人だったという訳ですね。

宝石という携帯性に優れた商売道具が故、あちこちを転々とするユダヤ人には、まさに都合がいい天職だったのです。19世紀に南アフリカのあちらこちらにダイヤモンド鉱山が発掘されますが、ダイヤモンドの供給を裏でコントロールしていたのもユダヤ人。そうユダヤ人がいるからこそ、ダイヤモンドの価値が暴落しない、そんな裏話しは宝飾業界では阿吽の呼吸で語られ続けているのです。

ダイヤの相場を支配するデビアス社って何者?

ダイヤはダイヤで磨け!の精神でせっせとダイヤ加工に精を出したのが、前述のベルギー人ベルケムでありました。現在でもベルギーはダイヤモンド産業の中心地と言われていますが、実はユダヤ人国家イスラエルもダイヤモンド加工で名を馳せる一大国家なのはあまり知られていません。ユダヤ国家とダイヤモンドはその硬度と同じ位、強い絆で結ばれているという訳ですね。

そして日本人女性のハートをズキュンと射止めた「婚約指輪は月給の3ヶ月分」なる甚だ迷惑なキャッチコピーを流し、ダイヤモンドブームを作ったのもユダヤ企業でありました。南アフリカにある、ダイヤモンドを操るカルテルとして知られる、ユダヤ系企業デビアス社です。

デビアスの名を聞いたことがある方は、そこそこのジュエリ-通かもしれません。デビアス社は世界のダイヤを牛耳るダイヤ工場として機能し、金の発掘・流通にマーケティングを一気に担う大企業へと成長していくのです。そしてデビアス社を思うがままに操っていたのはドイツ系ユダヤ人であるオッペンハイマーと、後ろ盾であるロスチャイルド家……

つまり豊潤な資金を武器に、ダイヤの生産~流通までを担う、言わば異様な販売ルートを構築し、そしてデビアス社が生んだ歪み。それこそがダイヤモンドの不変の価値観だったのです。良くも悪くもダイヤモンドという宝石を、現在の姿に生んだ当事者こそユダヤ人だったとは……ユダヤ人はお金稼ぎが上手と言いますが、これはもはや否定の仕様がありませんね。

ダイヤが値崩れしない理由はココにあり!

ダイヤモンドの値札に隠されたその秘密は、ユダヤ系企業の暗躍があったのですね。こんな血なまぐさいストーリーがあるからこそ、ダイヤモンドの輝きが一層増して見えるのでしょうか?

さてここではそれ以外の理由で、ダイヤモンドが値下がりしない理由について考察してみました。ハイ、ダイヤモンドってやっぱり損所そこいらの宝石とは違うんです。

人工ダイヤの合成が安定しない

模造ダイヤとして人気が高いキュービックジルコニア。天然ダイヤにも負けんばかりの屈折率と輝き、そして驚愕を隠せないプライスで、お得感満載でゴージャスな雰囲気を楽しめます。

さて本家本元の人工ダイヤはと言いますと……炭素を高温高圧下で結晶化させることなどで合成可能な人工ダイヤモンドですが、現時点では不純物の割合が高いこともあり、主に工業用の切削器具やメスなどに使われています。

最近は遺骨や頭髪から炭素を抽出し、触媒を加えることで黄色や青色の人工ダイヤモンドを合成し、故人を偲ぶアイテムとして人気を高めているのはご存知の通り。しかし人の手による人工ダイヤの開発はまだまだ発展途上。技術的にも高い難易度を要する為、数カラットの小さな人工ダイヤを製造するので手一杯なのが現状です。

今後人工ダイヤの開発技術が中国やアメリカで台頭すると言われていますが、果たして天然ダイヤの値段が値崩れしていくのでしょうか?しかしその点に関しては、件のデビアス社が社運をかけて対策を興じることになるので、ダイヤモンドの相場は上手にコントロールされていくことでしょう。(推測)

ダイヤの発掘量が少ない

ダイヤモンドは世界的にみても発掘量が少なく、限られた土地ですか発掘することが出来ません。現在宝石としての価値があるダイヤが産出されるのは、ロシア、オーストラリア、カナダにアフリカの一部分でしか鉱山が発見されていないのです。どこでも発掘出来る宝石でないからこそ、希少価値があるのでしょうね。

ダイヤモンドはキンバーライトラインと呼ばれる、地表深くからマグマが爆発、走行した跡に含まれます。また日本には残念ながら、ダイヤモンド発掘が可能な鉱山はありません。

しかし少しお金に余裕がある方は、アメリカはアーカンソー州にあるダイヤモンド・クレーター州立公園で採掘が可能です。世界で唯一ダイヤ発掘を一人でも家族連れでも楽しめるので、旅行がてら運試しに訪れるのもいいかもしれませんね。

デビアスの刷り込みとダイヤの基準値

希少で固くて、そして審美性が高い。これらの3大要素を優秀な成績で満たしているのがダイヤモンドです。ダイヤモンドには他の宝石と異なり、厳格な審査基準が設けられています。いわゆる4Cと呼ばれるもので、カラット・カラー・クラリティー・カットの4項目から構成される国際基準のことですね。

それぞれのダイヤモンドの質と大きさによって、値段相場がはっきりと分かれます。ダイヤモンドはこれらの基準から、1つの宝飾品という枠を超えて、投資対象としても取引されているのです。

そしてデビアス社の商用マーケティング戦術が功を奏し、私達の価値観の根底に、ダイヤモンド=価値ある宝石!と刷り込み、ダイヤモンドに憧れと羨望を抱かせてしまうのでしょう。

まとめ

21世紀で息をする私達は、宝石の鉱物的価値だけでなはく、色や石言葉そして個々人の価値観で宝石を楽しんでいます。しかしダイヤモンドなくしてジュエリ-を語れないのは事実です。

ダイヤモンドの価格がこれから暴落することはありませんが、様々な形で天然物ではないダイヤを手にすることが増えていくことでしょう。あなたのお気に入りダイヤが天然、人工物であったとしても、ダイヤモンドが持つ歴史的意味合いやサイドストーリーを、思い思いに想像してみてください。しばし人間の空想力というものは、宝石の輝きや揺らめきをより一層強める大きな要素になってくるから面白いんです!