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宝飾デザイナーKevin Coates

オージュ藤沢店

21世紀のルネ・ラリック!?Kevin Coatesのジュエリーがジュエラーに愛される訳 2018年8月5日

Kevin Coates……この名前にピンと来た方は、きっとジュエリーオタクの類に分類されることでしょう。万人に共通する知名度こそありませんが、現代21世紀が誇る重要な宝飾デザイナーとして知られています。今回は現代ジュエリーでありながら、中世~ルネサンスを彷彿とさせる、彼のジュエリーの本質とその魅力に迫ってみたいと思います。

Kevin Coatesって何者?

Kevin Coatesの作品を紹介するその前に、まずは彼についての情報を整理してみましょう。いやあ、本当の天才って寡黙な寡作家なんですね……。

本業は音楽家!鬼才の宝飾デザイナーはジャーナリスト泣かせ

1950年キングストン生まれのKevin Coatesですが、元来のジャーナリスト嫌いということで、個人の展覧会やファンの集いを除き、彼の人となりを知る機会は少ないのが現状です。

資料と見てみると、彼は宝飾デザイナーはあくまで副業であり、彼のキャリアのメインは古典~バロック音楽を専門とする音楽家であると記しています。彼のキャリアを見てみると1966年、彼が16歳の時にAntonio de Palma氏に師事する為オーストラリアに渡り、イギリスに帰国した後、Royal collage of art とCentral school of artで宝飾デザインで学位を習得したようです。
彼が22歳の時に彼の作品が受賞して以降、イギリス内で彼が紡ぐジュエリー作品の知名度は鰻登りに上がり、現在はイギリスの大英博物館、ヴィクトリア&アルバート美術館や米国のボストンファインアートミュージアムなどに彼の作品が所蔵されています。
あくまで本業が音楽家であるにも関わらず、彼の作品が世界の美術館、博物館に展示されていることからわかるように、もはや彼の作品は単なる装身具ではなく1作家の芸術作品として認知されていることは明白なのです。

Kevin Coatesの作品に見る特徴

現代ジュエリー作家でも個性的な作品を生み出す方は少なくありませんが、Kevin Coates程の強烈で鮮烈な独自の世界をジュエリーに反映させている作家は少ないはず。
ジュエリーと音楽という二足の草鞋を履いているが故、マイペースでしか作品を生み出せないことに地団太踏むファンは少なくありませんが、ここでは彼の作品を見ていきながら、その特徴を紐解いていこうと思います。

バロック基調でありながらアールヌーボーを思わせるデザイン

まず目を引くのが、彼の宝飾デザインという引き出しの多さです。彼のバックグラウンドが古典、バロック音楽にあるように、彼が紡ぐ宝飾作品にも中世~バロックのスタイルが見て取れます。
時にレンブラント、カナレット、カルロ=ヴァン=ローなどのオールドマスター絵画から、人物を抜き出し、彼の作品の登場人物として起用しています。
多様されるモチーフとしては動植物、マスク、道化師や神話や伝説の人物などを配し、時にはメメントモリと呼ばれる儚い死生観を表す、砂時計や骸骨などのモチーフも好んでいるようです。
緩やかな曲線や細部に渡る動植物の毛先、葉脈の1本1本のデザインの細かさは、どこか自然主義を徹底したアールヌーボーに通じるところもあり、1900年代前半の作家作品と比べても引けを取らない完成度を誇ります。
自身の原点である音楽、そしてデザインマニュアルでもある古典絵画からインスピレーションを得た彼の作品は、リングやブローチなどの身に着ける為の装身具というよりは、平面的なオブジェ作品が多いのも特徴と言えますね!
特に彼の小宇宙であるデザイン画とセットで宝飾作品を鑑賞することで、ブラックホールの如く深い機智のアートをより体感出来ることでしょう。

華麗なエナメルワークとメタルの質感を重視

現代ではあまり使われないエナメルワークを駆使しているのも、Kevin Coates作品の特徴です。使用するメタルこそ金、銀、プラチナとスタンダードのものですが、デザインする事象によって艶消しを行い、多様な色彩の作品として息吹きを与えています。
彼は特に好んで色石やサンゴ、象牙などをジュエリーワークにはめ込みますが、どんな宝石を使用しようが、完璧なまでのエナメルワークとの調和のバランスが、唯一無二のKevin Coates作品を生むポイントになっているのでしょうね。
あまりに浮世離れしたモチーフと大胆な色使いが故に、ゴテゴテしたバロック期のジュエリー作品を見慣れている方には懐かしさを覚える作品が多いはず!好き嫌いが別れる作家ではありますが、彼の作品を求めるファンの数は決っして途切れることがない、現代が誇る偉大なジュエリー作家であることは言うまでもありません。

Kevin Coatesの作品は将来のアンティーク作品になりうる!?

現代ルネ・ラリックの到来と、宝飾家は太鼓判を押して彼の作品を賛美します。しかし10年間に制作する作品数が50点と言われる位、1つの作品に時間を費やすスタイルが故、その購入は困難を極めます。
その作品のレア度、そして質の高さが、次世代のアンティークとなりえる!と言われる彼の作品は、コレクターのみならず投資家までもが狙う美術作品として注目を集めているのです。

Kevin Coatesの作品を購入するには?

日本国内ではあまり彼の作品は流通していないので、本気で欲しい!と思う場合は、海外のオークションハウスをこまめにチェックするしかありません!
特に彼の作品は次世代のアンティーク候補となっているので、その価値の高騰を踏んだ投資家やコレクターが狙っているので、オークションと言えどそうやすやすと手ごろな価格で購入出来るとは限りません。
なおアートコレクターに提供されたプラットフォームの場Artsy.comではKevin Coates作品が現在10点余り掲載されており、ギャラリーにコンタクトを取ることで購入も可能です。ただし現段階で幾らで購入出来るかは明示されておらず、いわゆる「お値段はお問合せください」というスタンスなので、大台の100万超えは覚悟!
しかしKevin Coatesの作品自体が非常に少ないこと、そしてその希少価値と将来への投資の意味合いを考えた場合、数百万円の出費になるとしても他ブランドのハイジュエリーを購入するよりは、よっぽど経済的でいい買い物になるのでは?と著者は思っております。
気になる方はぜひぜひ下記のURLをチェック!
https://www.artsy.net/artist/kevin-coates?for_sale=true&page=1&sort=-partner_updated_at

Kevin Coatesの市場価格はこれ位!

展覧会などでしばし展示即売会も行われていますが、リリースされる作品よりも遥かに多い購入希望者がいる為、なかなかそのチャンスを物に出来ないのが残念無念。
有名美術館や博物館に展示されるレベルの作家なので、通常はPOA(Price On Ask)で表示されており、一般所得者が簡単に手の届く価格帯でないことはもはや言うまでもありません。
さてここで、クリスティーズやボンハムズなどの有名オークションハウスに出品された彼の作品を見てみると、

「AN OPAL FROG RING, REMEMBER YOUR PROMISE」

こちらのPosyタイプのオパールリングは推定落札価格が、8000~12000ポンドとなっています。

「HEAD OF ARIEL’, 1987, EDITION OF NINE」

クリスティーズに出品されたこちらのブロンズ彫像作品は、1200~1500ポンドの推定落札価格となっており、なんと2000ポンドで落札されたようです。
意外とお手軽価格で、これなら自分も欲しかった!と指を咥えて悔しんでいるジュエリーファンは、決して少なくないはず。
https://www.christies.com/lotfinder/Lot/a-kevin-coates-patinated-bronze-head-head-5835416-details.aspx

まとめ

いかがでしたか?
今回は現代作家でありながらアンティークジュエリー作家の片鱗を持つKevin Coatesのジュエリーを紹介してみました。なかなか日本では知名度こそ上がらないものの、ある程度のジュエリーの鑑識眼がある方には、眉唾物のジュエリーと言えるのではないでしょうか?
まずはその作品をゆっくり鑑賞したいという方は、彼のアートブックを取り寄せてみましょう。これもなかなか強気の諭吉数枚!というプライスですが、それでも取り寄せる価値は大きいと思います。
https://www.amazon.com/Kevin-Coates-Alchemy-Goldsmithing-Tablepieces/dp/3897902842

アイキャッチ画像引用元:https://www.pinterest.jp/pin/172684966939618353/

早崎大

悠久の輝きとロマンが詰まった人類の至宝。ジュエリーの煌きに魅了された三十路ライター。三度の飯よりゴールドの輝きが大好きな男、スペインの田舎街からジュエリーコラムをお届けします。はぁ、アンティークジュエリー買いたいな……

早崎大

早崎大

悠久の輝きとロマンが詰まった人類の至宝。ジュエリーの煌きに魅了された三十路ライター。三度の飯よりゴールドの輝きが大好きな男、スペインの田舎街からジュエリーコラムをお届けします。はぁ、アンティークジュエリー買いたいな……

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